消費者意識の目覚め 6
現在ジャズとカテゴライズされて考えられる音楽は、当時はそれほど厳密に定義づけられてはいませんでした。
19世末ごろに大きな展開をみせたブルース、ジャズ、ダンス音楽等は互いに影響し合い、またある個所では完全に重なり合いながら、ショーやコメディを含めて、黒人芸能文化をより豊かにしていきました。
そしてその潮流は1920年代にはジャズ・エイジと呼ばれる全盛期となり、その熱気は大恐慌まで継続するのです。
1920年代といえば、ちょうどラジオやレコードといった新しいメディアが出現した時期でもあります。
ジャズが初めて録音されたのが1917年で、ニューオーリンズの白人楽団のオリジナル・ディキシーランド・ジャズ・バンドだった。しかし20年代になると、黒人の優秀なジャズ・プレイヤーが吹き込む機会も増え始めます。
今日ジャズを改めて歴史的に振り返ってみることができるのも、こうした実体的遺産が残っているからなのです。
ジャズは即興性を重んじる音楽なだけに、レコードは、楽譜や文字的資料ではわかり得ない部分を伝えてくれます。
また、ジャズがのちに芸術的評価を受けるようになるのも、レコードを通してヨーロッパ人の耳に入ったからでしょう。